人事労務ニュース
人事労務ニュース

文書作成日:2024/08/13

電子申請が義務となる労働安全衛生関係の手続き

 社会保険の手続きを始めとし、様々な手続きについて、徐々に電子化される流れが進んでいます。これは、電子申請の義務化や、電子申請の利便性が向上したことの影響が大きいと言われています。そして、2025年1月からは、労働安全衛生関係の一部の手続きについて電子申請が義務化されることが決まっています。

[1]電子申請の対象となる手続き
 電子申請が原則義務化されるのは以下の手続きです。

  • 労働者死傷病報告
  • 総括安全衛生管理者/安全管理者/衛生管理者/産業医の選任報告
  • 定期健康診断結果報告
  • 心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)結果等報告
  • 有害な業務に係る歯科健康診断結果報告
  • 有機溶剤等健康診断結果報告
  • じん肺健康管理実施状況報告

 義務化される手続き以外にも、足場/局所排気装置等の設置・移転・変更届(労働安全衛生法第88条に基づく届出)、特定化学物質などにかかる各種特殊健康診断結果報告など、多くの届出が電子申請することができます。

[2]電子申請のメリット
 電子申請を活用することで、労働基準監督署へ出向くことなく、時間や場所にとらわれず手続きすることが可能となります。電子申請と聞くと、電子署名や電子証明書が必要なイメージがありますが、電子申請が義務化される手続きにおいては不要です。なお、電子申請を行う際には以下の3ステップが求められます。

STEP1 e-Govアカウント登録
STEP2 ブラウザの設定
STEP3 アプリケーションのインストール

[3]労働者死傷病報告の提出に際して誤解しやすい点
 電子申請が義務化される手続きのなかで、労働者死傷病報告の提出について誤解しやすいポイントがありますので、改めて確認しましょう。労働者死傷病報告は、労災保険の休業補償給付を受けたときに提出するものだと誤解されることがありますが、労働災害が発生した際に提出すべきものであるため、休業4日未満で労災保険の休業補償給付を受けない場合であっても、提出する必要があります。これは、労働者死傷病報告の目的が労災事故を把握し、事故の防止につなげることにあるためです。提出する根拠は、労災保険法ではなく、労働安全衛生法および労働安全衛生規則にあります。

 電子申請の義務化まで数ヶ月ありますが、今のうちから電子申請に対応できるように準備を進めておきましょう。

■参考リンク
厚生労働省「労働安全衛生関係の一部の手続の電子申請が義務化されます
厚生労働省「労働局・労働基準監督署への申請・届出はオンラインをご活用ください

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。



 
 
   
経営・労務に役立つ
小冊子を無料進呈
(広島県に本社を有する企業様毎月10社限定)


 

 



社会保険労務士
個人情報保護事務所認証


アーチ広島社会保険労務士
法人は、社会保険労務士個
人情報保護事務所の認証
(SRP認証)を受けています。

SRP認証は、社会保険労務
士事務所の個人情報を取り
扱う上での「信用・信頼」の
証です。当事務所は個人
情報保護事務所認証に
のっとり、個人情報を厳重に
取り扱います
詳しくはこちらへ







アーチ広島社会保険労務士
法人は、広島県の次世代育
成支援策の一つである「仕
事と家庭の両立支援企業
登録制度」、「男性育児休業
等促進宣言登録制度」の
登録企業・事務所として、
広島県より登録証を交付さ
れています詳しくはこちらへ




当事務所はチャレンジ25
キャンペーンに参加し、
地球温暖化防止に向けて
取り組んでいます。